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泣こうが喚こうが死なない限り明日はやって来る。もう引き返せない、遠いあの日――そんな≪無頼派≫な劇場へようそこ。


プロフィール

ブライアン

  • Author:ブライアン
  • 年齢:38歳
    性別:男
    身長:170cm 体重:64kg
    住所:西宮市
    職業:製造・物流
    主義:負け戦はしない。
    映画:「東映実録やくざ」
    漫画:「ゴルゴ13」
    音楽:矢沢永吉、A.R.B
    一言:お前は防弾チョッキでも着て、じ~っとしとれ。



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無頼登山旅、再び
今日は前から言っていた次なる登山のことで、計画を立てるために友人宅で話し合いました。
しかし、紆余曲折を経た結果・・・またまた俺一人で行くことになりました。

で、どこの山を登りにいくかというと中央アルプスの最高峰・木曽駒ケ岳。標高2956mの山です。そう、中央アルプス。長野県のド真ん中やね!

前に言っていた御嶽山は地元から出るシャトルバスが今年は運行してないようなので、もう半ばあきらめていました。そこで俺が他にどこかええ山ないかと「木曽駒ケ岳」ってとこを叩き出し、「ここ行くまでに、往復便の高速バスが出てて、登山時間もそんなかからんし手ごろな山やろ」と持ちかけたんですが、今日いろいろ話し合った結果、友人はカネの面で思っていたより予算オーバーになったようなので、スマンと言って今回の登山旅行計画からは身を退きました。

ということで前回の富士山と同様、この木曽駒ケ岳も俺ひとりでの無頼旅登山ってことになったんやね。
まあ標高2956つっても2500mのところまではロープウェイで行くことになってるので単純な標高差も500mくらいしかありません。それに往復の登山時間も約5時間しかかからないので、富士山や槍ヶ岳を登った俺にしちゃ目じゃありまへん。けっこう時間に余裕もって登れるからね。

出陣の日程は10月5日、今回のキソコマ(木曽駒ケ岳)は岩場がゴロゴロした急な坂道もあり、その周りが山に囲まれている大自然ありの、ほんまにええとこやと思いま。季節は秋やから紅葉がキレイはず。
とりあえず、今回の登山が最後なると思うので一人で頂上からの絶景を満喫してきちゃりますけえ。
でもって俺のことやから、またひとりでテッペンとってイイ気になっちゃうんやろねぇ。
もう往復便の高速バスチケットも購入して、頂上の山小屋の予約もしたのであとは出発日を待つだけやね。
んじゃ10月5日~6日にかけて行ってきまっさ!

やっぱ森林限界こえたい登山しにくなら日本アルプスやろ!
↓は槍ヶ岳で。
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消えない炎~3000m級の山たちへ
"富士山に登らない馬鹿、二度登る馬鹿"

と、富士登山を経験して苦難の末に制覇した登山者たちの間で言われている言葉ですが、ほんとにあの苦しみと喜びは実際に経験してよく分かったし、また経験した者だけにしか分からない。
そんな感じで日本最高峰を感じた俺は、もう登山はしばらく遠慮しておこうと思っていました。

が、しかし・・・

何気なく日本百名山ガイドブックなるものを読んでいたら、大自然の真っ只中にそびえる3000m級の山々に目がつき、なんともスバラシイ登山になるではないかと、いてもたってもいられなくなってしまうのだから、やはり俺もバカな男である。富士山は日本一でありながら、その遠くから見える壮麗さとは裏腹に実体は全くの荒れ果てた荒野である。
そんな山でもニホンイチとニホンジンである以上は一度は制覇してやると思うのも、登山が好きでないと出来ない芸当である。

だから次回はあの槍ヶ岳のように大自然と登山が美しく調和している山々を登ろうと決めました。
そう、決めたんです。次回は信州・西南に位置する御嶽山(おんたけ)に狙いを定めました。標高は3067m。しかし実際に登山する標高差は1000mくらいで、入り口から頂上まで往復でも6時間半のようなので1泊で十分のようです。

その御嶽山ってのを、どう選んだかというと、前々回に富士山を一緒に登った友人と今日もまたランニングに行っていた時に誘われたからなんですよ。
俺が「富士山は、2回目で登頂できて分かったけど、ほんまに自然ちゅう自然が全く無いな」と言うと、
「じゃあ去年も親父と登ったんやけど、御嶽山はほんとに自然がキレイでもう一回登りたい思うててんけど、なんやったら登りにいく?10月くらいに。」と返してくれました。

その言葉を聞いて、0.5秒で喰いつく俺。

おおう・・・あんたさえ良ければ俺は明日にだって弾んでもええんやで!

こうして、山の美しさと恐ろしさに魅せられた俺たちの次なるマウンテンクライミング・ストーリーは始まった・・・!日本一の富士山は制覇した。日本のマッターホルン・槍ヶ岳も制覇した。
しかしそんなので燃え尽きてはいられない。まだまだこの日本には目に見ぬ壮大な山々と険しい山々があふれている。時間も限られているが、それを確認できる限り、この目で確認したい・・・!


まだまだ俺らの炎は消えちゃおまへんで。



富士登山・無頼登頂記THE外伝
富士登山・無頼登頂記 THE・外伝

~ありがとう愛を、ありがとう温もりを~ 

富士山を2回目にして登頂に成功した俺であるが、その実、己ひとりの力では登頂しきれなかったということを書いておきたい。やはりいくら、己に克つ(勝つ)ためと自分自身に言い聞かせて、前回に越えられなかった壁を越えようとしても、限界というものがあった。
実は俺自身、それほどタフではないからだ。タフじゃないから無理をする。そうやってだましだまし、限界を超えようとした。しかし人間の体はウソつかないもので、高山病が悪化なんてすれば特にである。
目眩・頭痛・吐気・悪寒・嫌悪・圧迫などが断続的に体中をかけめぐり、しまいに気が狂いそうになってしまう。俺自身、体力や肺活量には自信があったが、登るペース配分なども問題になっているので、気持ちとペースが一致してなければ高山病になってしまうのだ。

そんなわけで8合目まではよかったが、そっから上へ登っていった標高3400mあたりの地点でその痛みが一気に噴き出し、たまらずダウン。これならグラウンドでダッシュしまくるほうがまだマシやと思ってしまうから、よっぽどなのは理解してください(笑)なんとか営業している山荘までたどりつき、入ったとたん倒れこんで、2階にあがって布団をほおかぶって最初のうちは寒さに震えながら、そのまま2時間ほど熟睡。
そして目が覚めて、少しばかり体調が良くはなったが、また上へ登れば同じこと。
しかしここで「もう無理や・・・」なんて尾っぽ巻いて帰れば前回同様負け犬である。
その当時はもう何も考えることはできなかったが、足だけは前へ前へとゆっくりゆっくり登りだしていた。

そこからもう100mほど登った標高3500mあたりで、すごい霧と冷気に襲撃され、ほとんど息ができなくなってしまった。だからタオルで口を覆い、着ているジャージの中にもタオルを詰め込んで、なんとも休息できそうもない傾斜のある登山道で岩場と岩場の間に体をはさむようにして、しのぎ通そうとした。
ほんとにその場所は化石の荒野という言葉が似合っていた。そして「やはり俺にはここまでが限界やったんか・・・」なんて自分自身に限界を決め付けそうになった、その時・・・!


「大丈夫ですか?どこか気分が悪いんですか?」


と赤い登山用レインコートを着た女性に声をかけられました(正確には男女のカップルさん)
俺はもう誰でもいいので頼りたい気持ちだったので「あ、頭と肺が・・・はぁ・・苦しいです・・・」
苦しみをうったえると・・・・

「じゃあ私の気功でよければ、やりましょうか」


俺は一瞬、えッと思ったが、もうなんでもいいので「あ・・・はいじゃあ宜しかったら是非・・・」とお願いして、その女性に背中と頭をさわってもらい気功マッサージをほどこしてもらいました。
単なる気休めかな・・・と、半信半疑でやってもらいましたが、その約10分後に・・・

その効果は驚くほどであり、さっきまで圧迫されていた肺や心臓、吐気・目眩・頭痛が全くのウソのように、体が元気になりました!その女性、いや恩人ともいうべき方は「よかったら一緒に頂上まで登りましょう」と誘ってくれたので、「ありがとうございます!是非・・・!」と、俺が倒れていた場所(9合目手前)から頂上まで一緒に登りました。
「いやぁ・・さっきまでの苦しみがウソみたいで、体も軽くなりましたよ~!ところで、この気功ってのはもう何年もやってらっしゃるんですか?」と富士山頂からの雄大な景色を横目に聞くと、「それはよかったです(笑)でもまだ始めて4ヶ月くらいかなぁ」と返してくれるので、4ヶ月であんなに人の体を治癒できるのか・・・!と驚きました。まるでヒーラーです。

それからしばらく山頂からの景色を眺めたり、火口を見にいったり、記念に一緒に写真を撮ってもらったりして、さて下山しようということになったんですが、頂上から5合目まで下山すると4時間はかかるので、もう駅へ向かうバスも無くなっていることに気が付きました。するとそれを察してくれたその女性は「じゃあ帰りの下山道は違うんですけど、5合目(須走口)に車停めてあるんで、駅まで送っていきましょうか」とまるで天使のようなお言葉でもって誘っていただいたので、その助けに乞うて、一緒に須走口・5合目まで4時間かけて下山しました。その須走口(すばしりぐち)ってのが俺が登ってきた吉田口よりもかなりキツク、そして長い下山道だったので、足・膝の関節が痛みだしたことは言うまでもありません。おまけに、その道中に頂上では晴れていた天候がみるみる悪天候となり、7合目まで下山したときは霧と雨がかなり激しくなっていました。視界も悪く、雨風で運動能力も悪くなっている。

ようし!そんな混沌とした状態にこそ、俺がリードせねばならん・・・!せめてもの恩返しとして!

これは肉体的なしんどさより精神的な面の方が勝っていると感じた俺は、「以前、探偵ナイトスクープという番組で、富士山頂でモチをつくとかいうアホな企画があって、スタッフ総出でキネやウスやモチを山頂まで運んで、モチをついたんですけど、帰りはどうしたかっていうと、そのウスを下山道から蹴って転がして帰ったらしいですよwwwww」という実話を笑いながら話すと、見事に爆笑してくださいました。そしてなんとか須走口・5合目まで帰ってきて、その時に陸上自衛隊とスレ違ったりしました。
ああ富士演習場ってのが近いからねぇ。

そこにある、こじんまりとしたレストランでキノコ茶なんてものをタダで頂いて少し休んだ後、その方の車(外車)で御殿場駅まで送っていただきました。別れるとき言葉では言い表せない感謝の気持ちがあったんですが、やはり「ありがとうございました!」しか出てきませんでした。しかし何かひとひねり言いたいなと思ったので「今日のことは、そう簡単には忘れまいゾと思っております。いやたぶん死なない限り忘れないでしょう。ほんとにありがとうございました」と言うと、笑顔で返してくれました。

そして、御殿場駅から三島駅までローカル線で行き、三島から新幹線に乗り換え新大阪まで帰りました。11日の夜11時にはやっと家路に着きました。車中の中でお互いの名前を交換したので、何気なく、その女性の名前で検索したら、なんとその方の地元・名古屋では有名なシンガーさんであることが分かりました・・・!車中でも「音楽関係の仕事をしている」とおっしゃっていましたから。
ちなみに男性の方は建築デザイナーのお仕事についておられるようです。お二人とも特殊な業種ですね・・・!

俺は最初に出会ったときから、どこか奥ゆかしさを感じる、なまめかしい女性やなと思いました。5合目のレストランで登山用レインコートを脱いで私服になられたときも、
「あれ、こんなにキレイでスラっとしていたんや・・」と思ったほどですから。
ほんとに今現在もバリバリ、ライブを開いているご様子なのでスゴイ方に出会っちまったもんだ、なにしろそんな女性の方に助けられて、車で送ってもらっちゃったりもしたんだからそら嬉しいし、自慢になりますね(笑)
極めツケが一緒にデジカメに写ってもらったってことです。
今回の富士登山・無頼旅行は、孤独と自分との戦いだったが、運が良かったのもひとつで、そういう人の優しさに励まされたから最後まで頑張れたんですよね。気持ち的には一人で登りましたが、環境的には助けてもらって登ったって感じです。なんにしても・・・・



ありがとう愛を、ありがとう温もりを。 

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富士登山・無頼登頂記~決着篇
富士登山・無頼登頂記 決着篇

去る9月9日~11日にかけて、前回の復讐を果たしに富士登山・無頼旅行にいってまいりました。
静岡県と山梨県の県境にある富士吉田、そしてそこにそびえ立つ日本最高峰・富士山
このブライアン、2回目にして登頂ならびに、リベンジを達成することができました。

激励の言葉をくれた皆さん、応援してくれた義兄弟たち、ありがとう。


~物 語~

9月10日朝8時に河口湖駅に夜行バスで到着し、そこから9時40分の始発・富士五合目行きバスに乗りかえ、10時半には五合目に着きました。その日は日曜日だったので、前回よりもはるかに登山客、観光客が多かったです。大半は五合目までしか行かずにそこで観光する人らだと思います。

河口湖駅・朝8時半頃
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富士五合目・朝10時半頃。再びこの地に帰ってきた。
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反対側の景色。ここで標高2305m。
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この五合目の奥には前回も見せた小御嶽神社がある
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ここでもって、頂上まで登らしてもらいます。
と手を叩いて「富士の神」に懇願し、復讐戦に燃える俺。そして後ろを振りかえれば・・・

日本最高峰がドデカク突っ立っている。
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いよいよ出陣。9月10日午前10時50分、頂上までの登竜門(入り口)をくぐる
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登り始めて30分の場所。ここらでもカナリの傾斜です。
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さらにこの道は続きます。
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で、ここら辺は帰りの登山客と多くすれ違い、向こうは団体なのでよく挨拶をしてくれるんですよ。
登山ってのは、そうやって挨拶を交わしながら登ったり下りたりするのも楽しみの一つなんですけど、今回の富士登山は俺ひとりなわけで、どうせ今は威勢よくても上へ上へと登るにつれて、しだいに元気も失せていくし言葉数も無くなっていくのは分かりきっています。
それにこれからの自分との戦いに変に邪魔をしてくれるなっちゅう、それこそ変な意地がありました。
だから、俺はあえて挨拶してくれる人たち全てを 黙殺 し続けました。

六合目手前のシェルター
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六合目を越ると、じゃっかん霧がでてきました
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そして俺は七合目の山荘に宿泊を予約していたんですが、そこに辿り着く前に難関が何箇所か待ち構えておりました。前回もそうだったんですが一人だと余計に疲れることを知った。
こんな傾斜のガケ場をよじ登るのも富士登山の一項。
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もういっちょぅ、よっこらセィッ!
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一日目の疲れを落とす七合目の山荘を目指し、そしてその40分後・・・
午前12時前、七合目山荘「富士一館」到着。
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ここの主人が良い人で、またおばあちゃんもいらっしゃって、部屋にあがってイロリの前で暖まり、熱いお茶を頂きました。ありがとうございます。当時の俺にとって一番嬉しい贈り物でした。
この七合目で標高2800m。ここからの景色もまたスバラシイ。

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静岡県の下界の景色が目の前に広がっております。
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さあ、今日はここで一泊して、明けて9月11日朝4時半に頂上目指して出発しました。
気温は、やはり5℃しかありませんでした。当然、あたりも真っ暗闇なので、そこそこ厚着をして、
ハチマキをしめてその上からヘッドライトを付けて気合い入れて登り始めました。
真っ暗闇の中、七合目から上に続くガケ場をよじ登っていきます
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朝5時頃になると、だんだんと薄明るくなってきて、ライトなしでも登れるようになりました。

そして八合目手前、こんな幻想的な景色が拝めました。
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エエあんばいの朝焼けやなぁ・・・
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そして八合目(標高3100m)に至る。見渡す限りの大雲海とその向こうに見える日の出(朝5時半)
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こんな雲の海をワッサワッサと横断してみたいもんや
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で、ここからもう300m登った標高3400mの地点で再びあの悪夢が俺を襲いました。
高山病なのか、単なる寝不足なのか、

  悪寒・頭痛・吐気・目眩・嫌悪

などがグルグル体中を回っておりました。


それでも、「富士山にリベンジ、なにより自分自身にリベンジ、克つためや」と言い聞かせて、夢に見た日本の頂点へと足を踏み出しました。
そうか・・・これが真の自分自身との戦いやったんか・・・!と改めて思い知らされました。

それでも足を前へ前へと突き出す、この健気な無頼派ド根性!そう、富士山のような化石の荒野では、ただ頂上まで登りつめることでしか勝利は無いんですから・・・。
そしてその後、紆余曲折を経て、なんとか9合目までたどり着きました。

しかし9合目から頂上までの、この坂が待ち受けていた。
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そしてその30分後・・・・


このような鳥居が俺を迎えてくれました
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この鳥居をくぐって、上にいくとそこに見たのは・・・
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日本のテッペンとっちゃりました!!!

2006年・9月11日・午前11時20分、ブライアン、日本最高峰に到達。同時にリベンジ達成!
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その日本最高峰からの景色は雲・雲・雲!(笑)まさに天空の城って感じです
というか、よく考えたら、この富士山頂って雲の上の上くらいじゃないですかッ!

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まさに「雲蒸龍変」である。――ウンジョウリュウヘン――
つまりそれは遥か上空では雲が群れるように沸き起こり、龍がそれに乗って変幻自在に体を操る。

そしてこの頂上を左回りに行くとそこには富士山火口が目の前に飛び込んでまいりました。

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現場にいるとそら恐ろしいです。地獄の壺のようである。


とにかく、ついに日本最高峰・3776mに到達できた達成感は大きい。それが2度目でリベンジを果たせたんだから、なおさら嬉しかったです。俺はあの時の俺に克ちました。
昔の俺は今の俺に勝つことは出来ないってのも、まんざらウソじゃなかったでしょう(笑)


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         ~完~


続いて「富士山登頂記・外伝」!



出陣直前~その時、俺は。
いやぁ、やってきましたね。この9月9日が。ゾロ目やな。
まあ登るんは明日やけどね。

出発まであと4時間半、21時45分・大阪梅田発。静岡県・河口湖駅に着くのが明日10日の朝8時。
でもってそこからバスを乗り換えて、富士五合目まで行きます。そして、そこから今度はテメエの足で頂上まで登ります。今回は、前回のような無惨なKO負けはさらしたくないので、厚着をかなりリュックに詰め込んだので前より重装備となっております。
あの重たい荷物を背負って登ることを考えたら、そら体力いるでぇ~!と自分でも思ってしまいます。

ところで、昨日はあのアルピニストの野口健さんのサイトやら、出演していたTV番組を見ていたんですが、いろいろ登山に対するメッセージを見たりして自分の中で闘志を沸かせました。
やはり山には山の神様がおいでで、本来なら人間が易々と入り込んではいけない聖地なので、山を尊んで登らないといけんちゅうことを言っておりました。俺も同感ですわ。

そういうのを全て踏まえたうえで・・・



ワシ一人で日本のテッペンとったるけぇ!


と、いう気持ちは相変わらずでおます。
まぁゴチャゴチャ言うとらんで早よ行かんかいワリャァアッ!!と3日前の俺が言っているので、これ書いてちょっと寝て、風呂入って、晩飯食ったら出陣してきます。

ほいじゃ、11日の夜には還ってきますわ。ごきげんよぅ~。




富士登山、再び~復讐するは我にあり
ワシ、腹をくくりましたけぇ。



富士山へ、リベンジしちゃるってことを・・・!!!


あの忌まわしい過去、なにより自分自身にリベンジせなあかん。「復讐するは我にあり」
富士山8.5合目、標高3600mのあともうちょっとのところで悪天候と高山病による無念のリタイア。

「こ・・このワシがだ・・・!このブライアン様が死にかけたんだゾ!!1!!」←(フリーザ風に)

これには絶対、再挑戦or再登頂でもって雪辱を果たさなければならん。
本当の敵は「富士山」なんかではなく自分自身ですよね。自分との戦いになりそうです。

ええ、今度は、ワシひとりの体で。
そう、槍ヶ岳を登頂し、富士山をともに登ったあの友人以外に登山するような友達は他におらんのよ!
そして、その友人も今度ばかりはお金がないという問題もありで、さらに「そりゃ登頂できんかったのは確かに不完全燃焼やったけどな。というか富士山で頂上まで行くんがそんなにええもんか?」と切り返されました。

「富士山で」じゃないんですよ。俺は富士山なんて日本一だろうがなんだろうが、そんなもん大して気にしてません。そんなのはただのオマケにすぎません。登頂できて初めてその「日本一!」という喜びがあとから付いてくるんでしょうから。
ただ、このワシにとっちゃ「登頂できんかった、最後までたどりつけんかった」というその思いだけが大阪に帰ってきて、真綿で首を絞められるようにジワジワと悔いになって出てきたんですよ。
「そんなたかが登頂できんかったくらいで、なんでそこまでやらなあかん。もう辛い思いして帰ってきとるんやし止めといたほうがええんちゃうの」と思う人もいっぱいいるでしょう。
現に俺の親がうるさくそう言っております。



しかし・・・・



このバカ(俺)には、それが出来ん!

出来んのだッ・・!!




「これは登ってきたモンにしか気持ち分からんねん。テメエでテメエのケリつけてくるだけや。行かせえや・・・!」と、説き伏せましたb(゚д゚メ)
もう、フジヤマライナー(夜行バス)の予約もしました。富士山の宿泊施設の予約もしました。
つまりもう、この状況は絶対後には退けないということです。
そしてこの俺はこうやってブログで「リベンジしちゃる!」「今度はワシ一人で登頂や!」「最後にドデカイことやったる!」などと、あの昭和の時代をゆるがした稀代の銀行強盗・梅川昭美のごとく周りに吹き散らかすというアホなことまでやっているという。

そうやって、自分で自分を絶対後には退けない崖っぷちに突っ立たせるという状況に追い込むんですよ。すると、どうだろう。この追い詰められた状況からは、もう前に進むしかないという意欲が生まれてくるんです。

そう、ヤクザがよく言ういっぺん吐いたツバ、飲まんとけよ。

ということなんです。つまり「一回、口にした言葉はもう取り消せない。最後まで言ったことをやり通せ」という意味であります。俺には、これはスッゴク、力強く、そして厳しいイマシメであると思います。

とまあ、今まで大袈裟にゴタクを並べてきましたが、「9月9日(土)夜9時45分、富士登山に向けて再出陣!」ということは確かでござい。まさか、9月9日っちゅうゾロ目の日が「救急の日」で俺が富士山登っててまたブっ倒れてそのまま救急車で運ばれるとかそんな低俗なギャグはやりませんので悪しからずwwww
それまで体調なり準備なり、自分なり整えますんで、どうか皆さん笑顔で「行って来いバカwwwww」と罵ってくださいね(こ

もう夏も終わりましたが、俺の中では夏は富士山に残してきたままです。
ヤツ(富士山)を制覇して、ワシの夏は完結する・・・。なんつっても今年で学生最後の夏やったからな。
ひとつくらい俺にも胸に刻まれるような夏の思い出があってもええと思います。

今度こそ、皆さんに日本のテッペンを拝ませてやる!



"日本一"になり損ねた男の仁義
富士山、登ってきました。


が、しかし・・・一番恐れていた事態が起きてしまいました。



それは突然の長期的な激しい雨で気温マイナス5度の極寒と、見事に高山病に打ちのめされて


日本のテッペンを目前にして、富士山8.5合目(標高3500m)の地点KO負けしました。
そんな後たったの277m登るだけやん!と思う人もいるかもしれませんが、それでもまだまだ距離はあるんですよ。それに俺の頭はガンガンするわ、雨合羽着ているにしろ、激しい横殴りの雨には己の体力・体温も急激に低下するわで、マジで死ぬかと思いました。

友人は昔からボーイスカウトで登山ばかりしていたので、雨の山や高山病などに慣れていたらしく俺だけが初めての体験でした。
そんなこんなで意気揚々と富士登山に挑んだ俺でしたが、今回は天候に恵まれなかったので運がなかったちゅうことですかね。槍ヶ岳を登頂に成功して自信をつけたんですが・・・無念なり。
それに俺を気遣って、登頂を一緒に断念してくれた友人に感謝。俺も無理してあのまま登っていたら高山病が激化して心臓発作でポックリ逝ってたかもしれません。

友人曰く、「諦めると決断することも勇気がいる」ということです。
だから、お互いに不完全燃焼な状態で今日、静岡から大阪に帰ってきたんですけど、最悪のコンディションになりながらも無事に下山できたというだけでも富士登山は判定勝ちに値するんでしょうかね(ナニ
富士山・火口を半周するお鉢めぐりもしたかったし、なによりも日本の頂点に達成したかった。

俺は存知の通りヤクザ精神に任せて

"同じヤマ(山)とるならテッペン狙うたるわい"

と誓っていました。
しかし「日本の頂点に立ちたい」なんていくら渇望しても、そんな燃える思いとは裏腹に、それを微塵のごとく呑み込んでいく富士山。やはり生半可な気持ちじゃ勝てないし、それでこそ日本一って感じです。
富士山って青々としとるイメージがあるんですが、実際、至近距離から見たり登山道を登っていくと、そんなイメージはブッ飛びました。
富士山全体が火山岩で出来ているようなものなので、赤茶けた色で覆われていました。

↓五合目から見た富士山
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↓そしてその登山道も当然、赤茶けている
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↓こういう登山道をひたすら上がっていくしかないのが富士登山の実態です
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けっこう傾斜ありました。五合目から登るんですけどそれでも、6合~8合といくつにつれて40度以上はありましたね。富士山自体は全くと言っていいほど自然なんて無いんですが、上から見た景色には感動的やったし、励まされました。
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↓雲の下に見えるのが富士五湖のひとつ
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↓8合目の休憩所・この地点であの槍ヶ岳と同じ標高です
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↓同じ場所から望める景色。まさに雲上閣。
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ここまではよかったんですけど、こっから上が問題でした。標高3400mあたりから極寒に打ちのめされ、まるで麻薬中毒患者のように勝手に体がブルブルと震えだしました。
夏のシーズン中(7/1~8/31)、晴れでも富士山の気温は9度だというのに雨なんか降ればマイナス5度っちゅう極端に変化する。これにはそれほど登山の経験が多くない俺にとっちゃ過酷なものでした。

↓登山道を見渡す。右上の「白雲荘」ってのが標高3520m
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で、まあ激しい雨だったんでそんなに写真撮れませんでした。それに体調もヤバかったのでもうこれ以上、写真なんて撮る余裕も無くなってきました。↑の写真が富士山に関しては最後くらいですね。
本当なら富士山頂からのこれまでの総括な景色を見せたかったです。すいませんでした。
これからもう100m登ったあたりで、ノックアウトされ、震えきしむ体を友人に励まされながら、必死の思いで下山・・・。上に登るほど厳しい環境で、下山していくほど気温も気圧もマシになっていくので少しずつ体調も治っていきました。

↓そしてなんとか還ってきた五合目。
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↓梅宮辰夫と仲村玉緒さんに「富士登頂あかんかった・・」と報告がてらに一枚ぱしゃり。
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この富士5合目ってところは、けっこう広いところで宿泊施設もかなり整ってるし、レストランや土産物屋もありで、いろいろな観光客で賑わっています。

↓奥へ行くと神社もあります

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ここからバスで河口湖駅まで1時間で帰り、そっからまたバスに乗り換え静岡の三島で下車(約2時間!)そして新幹線に乗り換えて新大阪まで帰ってきました(約2時間)

いつかまたきっと、登頂を目指したいと思いました。今回は苦い思い出になりそうですが、そういう敗北(おおげさ)の経験も大切でしょう。次回に活かすこともできるしの。

最後に、そういう経験をしたってことで深々と感じたことがあります。
と言うのも、富士山に限らず、どの山も我々、登山者たちを拒まないんですよ。来る者は拒まない。登るのも勝手だし、下山するのも勝手。最低限のルールさえ守ればあとは自由勝手に登山を堪能できる。
しかし、一度足を踏み入れれば、山や自然は何も語ってくれない。つまり我々がそこで死のうが生きようが全く関係ないし責任もないんですよ。ただ、大自然の中では呑み込まれていくだけです。
だからテメエの事を生かすも殺すもテメエ次第ってことですね。
それゆえ、山は恐ろしい。それでいて美しい。恐ろしいゆえに美しい?
山には訪れた者をジャンキーにする魔力があるという。それは登山の楽しさ、辛さ、気持ちよさ、自然の美しさ、恐ろしさ、などに魅了され取り憑かれてしまうからである。

そんな事を己の体でもって感じた学生最後の夏の終焉でした。

↓バスから撮った富士山。最後まで憎いヤツだった・・・
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                         終 劇